戒名とミドルネームの奇妙な共通点?

欧米人にとって firstname は、彼ら本人の名前である。
そして、その名前にキリストの使徒の名前が付けられることも多い。

名字の方は?というと、これも世襲の職業名である場合も多い。
Carpenter が、大工。(カーペンターズ)
Tailor が、洋服屋。(エリザベス・テイラーやロバート・テイラー)
Carter が、馬車の御者。(ジミー・カーター大統領)
Kellogg が、屠殺者。(ケロッグコーンフレーク?)
Cook が、料理人。(キャプテンクック)

その為欧米人に同姓同名が増えることになる。

そこで区別の必要が生じ、ミドルネーム(middle name)ができた。


さて日本では、
子供の名前を祖父の名前と同じにしたり、名前が成長と共にかわりやっぱり父の名前や先祖の名前を継いだりしていた。

生きている間は、皆が周知しているからいいが死んだ後に困る。

昔(江戸時代)は、ひとりに1個のお墓が普通であり同じ名前が並ぶと誰のかわからない。
今の戸籍にあたるのが昔のお寺にあった過去帖。

死んだ日付ごとに名前が整理されている。年毎ではなかった。
だから同じ日に死んだ本人と先祖の同じ名前が同じ欄に書かれることになる。

それらを区別するのが戒名であった。


結局、ミドルネームが現時点での区別の必要の為であるのに対し、戒名は死んだ後の区別の必要のため必要とされたことになる。

今は何かと批判される戒名も昔は役にたっていたのだ。

そして、明治時代以降、

僧侶ではなく、自分で戒名をつけることも普通にあった。

森鴎外が自分の母につけた戒名
「硯山院峰雲競谿水大姉」

森鴎外が「海潮音」の翻訳をした上田敏氏につけた戒名
「含章院敏誉柳邨居士」

幸田露伴は、樋口一葉の世話をした斉藤緑雨に戒名をつけている。
「春暁院緑雨醒客」

斉藤茂吉が自分につけた戒名
「赤光院仁誉遊阿暁寂清居士」

終戦時の首相、鈴木貫太郎は自作の戒名
「大勇院尽忠日貫居士」

山田風太郎も自作の戒名
「風々院風々風々居士」

今も自作の戒名をつけようとする人は増えている。




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